【社会福祉法人青葉福祉会(宮城県)様】の事例インタビューです。

●本コーナーでは「無料もしくは低コストのITを使って、お金をかけずに介護をより良くする活動」を行っている「NPO法人タダカヨ」さんにご協力頂き、「介護ICTに関する理解」と「介護職の知見」を活かした、ケア樹ユーザーインタビューを実施して頂きました。

宮城県仙台市青葉区を中心に、高齢者介護、保育、路上生活者の社会復帰支援を行いながら、学生寮を運営している 社会福祉法人 青葉福祉会様。
今回は三居沢デイサービスセンターの力丸様にお話しを聞きました。

社会福祉法人 青葉福祉会様
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吉岡さん
(タダカヨ)

力丸様に、いきなり無茶ブリしていいですか?
「ケア樹を導入して良かった!」というキャッチフレーズを一言でお願いします!

力丸様
力丸様

ご家族とのコミュニケーションが増えました!

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吉岡さん
(タダカヨ)

おぉ!ちょっとイメージしにくいフレーズですが、具体的に教えていただいていいですか?

力丸様
力丸様

三居沢デイサービスセンターでは、連絡帳を活用して、ご家族様にサービス利用中の利用者様のご様子を報告しております。

ケア樹導入前は、アナログにノートに手書きをしていまして、文字だけでの報告だったんです。

しかし、ケア樹導入後は、連絡帳にサービス利用時の利用者様の写真を貼り付けることができ、文字だけでは伝わらない視覚的な情報を提供することができるようになりました。

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吉岡さん
(タダカヨ)

おぉ~!いいですね!
体操、レクリエーション、おやつの時間とかの様子がリアルに見れる訳ですね!

力丸様
力丸様

そうです。
連絡帳にはご家族様からのコメントなどを記入していただける欄を設けているんですが。導入前にはあまりご家族様からのコメントは無かったんです。

ところが導入後に写真を貼るようになってからは、連絡帳へのご家族様からのコメント記入の頻度が上がったり、送迎時にちょっとした利用者様の状況報告やお声がけが増えました。

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吉岡さん
(タダカヨ)

ご家族とサービス事業所が円滑に情報共有できるってステキですね!

このことは、元々導入時点で目論んでいたことですか?
導入に至った経緯なんかも教えていただけますか?

力丸様
力丸様

そうですね。ご家族様からのフィードバックが増えるとは思っておらず、やはり記録業務の効率化を目的としていました。

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吉岡さん
(タダカヨ)

ということは、ご家族様と共有する連絡帳における劇的な変化は、想定外の効果が生まれたということですね。

記録業務はやはり大きな課題でしたか?

力丸様
力丸様

はい。介護記録も連絡帳同様、アナログにノートに手書きしていました。
食事量とか水分量とか、重複して記載していることも非常に多く、記録業務が原因となり、利用者様に関わる時間が少なくなっていたのを何とかしたいと思い、導入を決めました。

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吉岡さん
(タダカヨ)

記録業務は導入後、どんな変化がありましたか?

力丸様
力丸様

利用者様のご様子って、体調の急変などが無い限り、基本的に特記するほどのことは無いんです。そういう点では、ケア樹を使い始めてからは、定型文を活用したり、過去の記載内容の流用などで、記録業務に関しての非効率な作業が圧倒的に減りました。

おかげで、利用者様に関わる時間が明らかに増えました。

ケア樹導入以前の介護記録
以前の介護記録
以前の申し送りノート
以前の申し送りノート
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吉岡さん
(タダカヨ)

いいですね~!!
利用者様に関わることが本来もっとも大事なことですもんね。

ところで、何かしらITツールを導入する時って、大変なことも多く、一筋縄ではいかないと思うんですが、何か工夫されたことはありますか?

力丸様
力丸様

昨年度まで同法人の特養にいまして、そこでITツールを導入した経験があったので、ある程度は想定できていたことが多くありました。
また、特養よりも、デイサービスのスタッフ数が少ないということもあり、そこまで大変ではなかったという印象です。

ただ、何を質問されても答えられるように、ケア樹についてしっかりと習得しました。

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吉岡さん
(タダカヨ)

さらっとお話されてますが、ケア樹に限らず、ツールについて習得をするって簡単なことではありません。
まして、「何を質問されても答えられる」レベルとなると、なかなか大変なことですよ。
ちなみに、ご自身、ITツールに親しみを持っていて、得意な方ですか?

力丸様
力丸様

私自身は人並み程度のレベルだと思っています。ただ、以前勤めていた同法人の特養での上司から教わっていたことが大きいと思います。

すごく早い段階から「これからの介護はICTが大事だ」と教わっていました。10年ぐらい前から見守りセンサーを導入していましたし、タブレットでの記録も、結構早くから実施していた法人です。

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吉岡さん
(タダカヨ)

素敵な上司とのご縁!うらやましいです!
見守りセンサーを10年前から導入しているなんて、法人としても先進的で素晴らしいです!

ちなみに、数あるソフトの中からケア樹を選んだ理由を教えていただけますか?

力丸様
力丸様

もともと、青葉福祉会の高齢者介護事業において、多くの事業所でケア樹を利用しているというところが大きな理由です。やはり、連携が取りやすいです。

ケア樹アプリを利用している様子
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吉岡さん
(タダカヨ)

法人内での異動で別事業所に移ることがあっても、同じソフトなら、わざわざ新しく操作方法を覚える必要も無いですね。

力丸様
力丸様

そして、料金的にすごく安く利用できるという点も大きな理由です。

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吉岡さん
(タダカヨ)

たしかに!
利用する側にとって、料金の安さは何よりもありがたいですね。

力丸様
力丸様

あと二つあります。

まず一つ、ケア樹を提供してくださっている「GoodTreeさん」が仙台市内の会社で、親近感を感じたことです。

そしてもう一つは、営業の方と色々話してて、安心感があった点です。
導入時は、特に営業の方にしっかりとフォローしていただきました。

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吉岡さん
(タダカヨ)

分かります!
地元の企業だったり、営業の方が丁寧だったりすると、「つい・・・」みたいなこと、よくありますね。

力丸様
力丸様

営業の方にはすごく助けていただきました。

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吉岡さん
(タダカヨ)

インタビュー前に、営業の方と少しお話しをさせていただきましたが、
力丸さんのことをすごく大切なお客様として認識していらっしゃいました。
「くれぐれも失礼のない内容に」と釘を刺されています。w
素敵な関係性ですね。

最後に一つ、お聞かせください。
法人として、あるいは個人として、今後、ITツールや介護ロボットなどで挑戦してみたいことはありますか?

力丸様
力丸様

我々が記入した介護記録を、ご家族様が「見たい時に見れる」という仕組みを実現できたら良いなと思っています。
特養などの入所系のサービス事業所だと、「おじいちゃん、昨日の夜どうだったのかな?」って思った時に、ホームページにログインしていただくと、介護記録を見れるとかです。そういう風にご家族と事業所の連携が、もっと円滑に取れる仕組みを、ICTで実現できたらいいなと思っています。

私自身が入所系の施設に10年勤めていたので、入所系寄りの考えになりがちなのですが、例えばご家族が遠方にお住まいでなかなか面会に来られないケースで、認知症が進んでしまい、電話越しに、ご自身のことをうまく伝えられないケースがあります。

ですので、普段の様子を入力している介護記録を、ご家族が見たいタイミングで見ることが出来、知りたいことを知れると、それだけでも安心感を持っていただけるという点で、すごくいいのかな?と考えています。

そうすることで施設との連携もそうですけど、安心して親御さんを預けていただけたり、結果的に利用者さんにとって良いケアが提供できるというように繋げていけるだろうと想像しています。

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吉岡さん
(タダカヨ)

素敵なアイデアですね!
なんとなく、遠くない未来でも実現しそうな気がします。

このインタビュー記事を読まれたデイサービスの方が、
すぐにでも実践したくなるようなお話しでした。
本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。

■力丸様のプロフィール
力丸 久敏様プロフィール写真
力丸 久敏様
役職  :ケアハウス光陽ホーム 介護長、三居沢デイサービスセンター 管理者 兼務
仕事内容:労務管理、採用、職員教育・育成、相談業務、送迎業務、介護業務
趣味  :アウトドア(釣り・キャンプ)
■インタビュアーの吉岡さんのプロフィール
吉岡 政明さんプロフィール写真

吉岡 政明(所属:NPO法人タダカヨ)
岡山大学卒業後、様々な業界・業種を経験後、介護業界へ。老人ホーム施設長、福祉用具専門相談員、老人ホーム入居紹介業を経験し、現場目線のIT化/DX化に取り組み、現在は介護業界を中心とした事業運営のサポートを行っている。
スマート介護士Expert、介護ITインストラクター、福祉用具専門相談員。

NPO法人タダカヨ
「ITを上手に使って、お金をかけずにより良い介護へ」のビジョンの元、介護業界のIT活用を支援するNPO法人です。
https://mmky310.info/