LIFEとは「Long-term care Information system For Evidence(科学的介護情報システム)」という言葉の略語で厚生労働省が推進する科学的介護の取組として、2021年3月まで利用されていたCHASE(Care、Health、Status、Eventsの略語)とVISIT(monitoring & eValuation for rehabIlitation ServIces for long-Term care)を統合した情報システムです。2021年(令和3年)4月より運用開始となり、15の介護サービスが対象で特定の加算の要件に関わっています。
【LIFEシステムの役割】
・介護サービス利用者の状態や、介護施設・事業所で行っているケアの計画・内容などを一定の様式で入力すると、インターネットを通じて厚生労働省へ送信され、入力内容が分析されて、当該施設等にフィードバックされる情報システム
・介護事業所においてPDCAサイクルを回すために活用するためのツール
>対象サービス種別、加算算定については下記リンク先をご覧ください。
※ケア樹のLIFE対応について
https://caretree.jp/life202104
【LIFEの活用状況】
2022年(令和4年)時点で、複数の機関の調査より、概ね普及率は高くなってきていることはわかります。しかし、まだ加算を申請していない事業所・施設も一定数いるようです。また、実際の現場ではフィードバックのデータをうまく生かし切れていないといったお話をよく聞きます。
【LIFEで介護ソフト・介護システムを利用するメリット】
LIFEはCSVデータでアップロード(提出)する必要があります。LIFE対応の介護ソフト・介護システムを利用している場合、CSVで出力できる機能があるため、利用者情報の入力が簡単に終わります。手入力での入力と比較すると大幅な業務効率化に繋がります。
対応している介護ソフト・介護システムの場合、ipadなどのタブレットで記録の入力もできるので、現場から請求までメモや転記を複数こなさなくともスムーズな事務処理が可能です。
LIFE加算を考える場合には、LIFEに対応している介護ソフト・介護システムを利用することは今後においての、業務効率化を考えた場合は必須と言えるでしょう。
【LIFE対応介護ソフト・介護システムに変更する際の注意点】
LIFE対応介護ソフト・介護システムに変更する場合だけではありませんが、入替に伴う難題はデータ移行です。データを全てを移行するのはかなり難しく、以前の介護ソフト・システム内にあるデータの保管方法も考える必要があります。利用者の情報や介護保険の情報などサービスを提供する上で基本的なデータについては、データ移行が可能な場合がありますので、各介護ソフト・システムのメーカーにお問い合わせすることをお勧めいたします。
【まとめ】
多くの専門家も指摘する国による科学的介護の益々の推進。
就労人口が減少し、高齢者の数が増加する。対応の最適解は介護を必要とする高齢者を減らすことというのはとても理解できます。健康年齢が長くなるとそれだけ人生は自由に過ごす期間が長くなり、QOLも高くなります。
科学的介護はLIFEを象徴として今、やっと始まったところですが、今後データが多くの現場で活かせるようなものになってきた時に、高齢者の幸せに繋がっていくことがあれば、
今こつこつと行っていることは報われるでしょう。
今は耐えるときなのかもしれません。
最後までお読みいただきありがとうございました。
※介護保険制度の詳細については各自治体の介護保険制度の担当窓口にお問合せください。