【株式会社ユーキュー様(岩手県)】の事例インタビューです。
●本コーナーでは「無料もしくは低コストのITを使って、お金をかけずに介護をより良くする活動」を行っている「NPO法人タダカヨ」さんにご協力頂き、「介護ICTに関する理解」と「介護職の知見」を活かした、ケア樹ユーザーインタビューを実施して頂きました。
「明日をもっといい日に」の理念の元、岩手県宮古市で介護事業をしている株式会社ユーキュー様。本日は小規模多機能ホーム 管理者としてケア樹を活用されている藤岡様にお話しを聞きました。導入当初から現在にかけての変化、現場だけではない管理者目線のケア樹活用事例を3つも目からウロコがでるお話しをして頂きました。
藤岡様、本日はよろしくお願い致します。
まずは株式会社ユーキュー様の概要を教えてください。
「明日をもっといい日に」の理念の元、岩手県宮古市で介護事業をしている株式会社ユーキューと申します。平成26年にリハビリデイホームあすも、30年に小規模多機能ホームあすも・グループホームあすもを開業し5事業を宮古市内で展開しております。
ケア樹を現在、3事業所(小規模多機能2箇所、グループホーム1箇所)
スタッフ30名、30代から60代で活用しております。
ありがとうございます。理念がとっても素敵ですね〜!
では次に介護記録の電子化に取り組んだ背景について教えてください。
小規模多機能、グループホームを開業するにあたって、介護記録の電子化に取り組んだ背景があります。
利用者の記録ができるソフトを検討し、ケア樹になりました。
開業当初から電子化(ケア樹)を使用されたのですね。
当時のスタッフの印象はいかがでしたか?
正直、扱いづらい様子で避けていた感じはありました…笑
なるほど…藤岡さん的にはどうでしたか?
いくつか介護ソフトは経験がありまして、その中でもケア樹に関しては使いやすそうな印象はもっていました。
導入当初の課題として、どのようにして現場スタッフに使ってもらうかでしたね。
管理者側は「使いやすい」と言う印象だったと…
藤岡様から見て、導入当初の課題はどこにありましたか?
導入当初の課題としてタブレットに慣れてないため入力に時間がかかる。
手書きじゃなきゃダメなの?というスタッフからの声がありました。
最初から全員ができる状態にならなかったというのが正直なところです。
理由として苦手意識がある状態で、
入力(当初は1人ずつ利用者情報を入れる)していたのですが、若いスタッフが「こういう機能があってこれなら使えますよ」と一覧入力をまわりのスタッフに教えてくれたんです。
最初は私が先立って教えようと思ったのですが、若いスタッフが触って動いてくれて、一覧入力にしてからは「これだったら時間掛からないよね」とそこからですかね。
活用のハードルが下がったと感じるポイントでした。
なるほど。実際に使ってみて改善する。いいですね!
若いスタッフから他スタッフへの一覧表の提案、ナイスですね!!
今の段階では、全ての記録をケア樹だけではなく、紙も使用している状況です。
食事や水分、バイタルなどは別の紙に一度記入し、そこからケア樹に入力しています。
最終的には「紙への記入をなくしたいと」思っているんですが、まだそこまでは言ってない状況で紙のメリットである
「パッと一枚で見れる」「見た情報を伝達しやすい」ため紙も残しています。
紙とケア樹のバランスって大切ですよね。
準備ができていない段階での電子化は結果、効率を悪くする原因を作ってしまいますよね。
ケア樹を導入して想定していた時間内で記録は終われていますか?
記録を手書きだけで行おうとすると残業が発生しやすいことは他の介護事業所でもあるかと思います。
弊社では開業時にケア樹を導入し紙と両方を使うことで、従来の介護事業所が行なっている紙(一覧表)から紙(利用者個人記録)への転記作業がなくなり、紙からケア樹への転記作業になったのが結果として記録の残業時間が解消できました。
一旦は手書きにはなるんですが、紙から紙への転記作業より早く、あと情報がケア樹に一元化されるので見る側が見やすいです!
残業時間の解消!情報が見やすくなる!良いとこづくめですね!
現場のスタッフからはケア樹を活用して成果になるような変化は起きましたか?
ありました。パソコンもタブレットも使えないと話す。
50代の介護スタッフの話なのですが…
そのスタッフが夜勤の申し送りで最初の頃は自分のノートを読み上げて申し送りをしていたんですが、ある日、タブレットのケア樹に入力をして、申し送りをしていたんです!!
ノートに書いてあったことをケア樹を見ながら話す姿は、「すごいな!直接、入力できてる!」と思いました。笑
パソコンのアルファベット入力もできないって言ってた人が若いスタッフや自分で使ってみて少しずつ変わった瞬間でしたね
操作が苦手と話す方でもケア樹を使っていると「使える!」と多方面からお声を頂いてます!嬉
今回で1つ増えました〜!ありがとうございます!!
では次に管理者から見たケア樹の成果はありましたか?
「情報の一元化」「返戻の自動対応」「運営推進会議の資料作成がしやすい」の3点です。
情報の一元化として管理者、ケアマネが知りたい情報が一箇所に集約している点です。
弊社は介護記録明細のページを見ながら、モニタリング作業をするので、情報がバラバラになっていないのが嬉しいです。
あと、ケア樹の設定をカスタマイズして、「ケアプラン実施」という記録項目を作りました。
ケアプラン上のサービス内容を実施した時の記録をここに打ち込んでもらうように、結果、これがモニタリングの資料になるんです。
例えば、排泄の記録で特記事項があれば排泄に関しては打ち込みができるのですが、「これってどこにもあてはまらないけど、ケアプランの内容に載せたいよね」と言う時があって、その時に「ケアプラン実施」に入力してくれれば情報が一元化できる。
この項目をケアマネが見ることでさらに作業が進む。
紙ですと、何種類も引っ張ってこないと情報が見れないのですが、ケア樹の画面に情報があり、それだけ見れば良いのは楽に感じます。
2つ目は請求時の返戻の自動対応ですね。
地味なのですが、助かっています。笑
先月間違って請求をしたものが返戻で帰って来た場合、再請求をかけるのですが翌月に反映(先月差額分という形で表示)される。
この機能が嬉しいです。こちらで打ち直さなくて良く、手間が減るので。
この機能がなければ、手書きで直すんですが、ケア樹には自動で再計算される。ちょっと感動しましたね。
かゆいところに手が届く!嬉しい機能ですね!!
嬉しいですね!
3つ目は「運営推進会議の資料作成がしやすい」ことです。
2ヶ月に1度作成しているのですが、利用者数、要介護別、年齢、世代の構成表がエクセルで作成ができて、
1〜2ヶ月ごとに利用者の入れ替わりも変わってくるのでその情報を書き写す作業が構成表ではなくなりました。
ケア樹の構成表で一発です!
管理側からすると嬉しい機能ばかりですね。
定期的に来る業務が自動化できるのはありがたい!
現場スタッフ、管理者の成果、ありがとうございます。
どちらもすばらしいケア樹を活用しての成果でした。
ケア樹はシンプルかつ細かい機能があり、管理者としてありがたい機能が多いです〜
ぜひ、使ってみて欲しいですね。
役職 統括管理者
仕事内容 介護支援専門員、労務管理など
趣味 キャンプ、読書
佐藤 弦(所属:NPO法人タダカヨ)
2013年から10年介護業界(通所介護、訪問入浴、ショートステイ)で働き
ショートステイでは介護記録、SNS、ICT、ビジネスチャットの導入・運用を担当
現在は、タダカヨのライターとして活動中。
好きなものはネコとカレーライス。
NPO法人タダカヨ
「ITを上手に使って、お金をかけずにより良い介護へ」のビジョンの元、介護業界のIT活用を支援するNPO法人です。
https://mmky310.info/