【社会福祉法人八千代美香会(千葉県八千代市)様】の事例インタビューです。
●本コーナーでは「無料もしくは低コストのITを使って、お金をかけずに介護をより良くする活動」を行っている「NPO法人タダカヨ」さんにご協力頂き、「介護ICTに関する理解」と「介護職の知見」を活かした、ケア樹ユーザーインタビューを実施して頂きました。
昭和63年に千葉県八千代市にて設立された社会福祉法人八千代美香会は、
「福祉サービスを必要とされる方に必要なサービスを提供し続ける」という信念を持ち、
千葉県を中心に介護・保育事業を展開している社会福祉法人です。
今回は、特別養護老人ホーム美香苑 施設部長鈴木様よりケア樹の導入の背景、成果についてお話を伺いました。
鈴木さん、よろしくお願いします!
はじめにケア樹を導入されたのはいつ頃か教えてください。
2017年4月頃だったと思います。
ありがとうございます。
その時はどこの事業所から導入されたのですか?
最初は美香苑のデイサービスから導入しました。
「連絡帳機能などから、うまく活用できないか?」からはじまりました。
そこから請求、特養、グループホームへと広がっていきました。
※社会福祉法人八千代美香会の事業所数
全体の事業所数:30(介護事業所27【地域包括支援センター3、居宅介護支援センター6含む】/保育事業所3)他レストラン1、多目的ホール1等
令和5年3月1日~緑が丘美香苑(特養・ショートステイ)オープン予定
ケア樹活用事業所数:13事業所 スタッフ数総勢426名(令和4年3月時点)
鈴木さんは、デイサービス(ケア樹を初期に導入した事業所)で働いていたのですか?
いました。
その当時はケア樹を上手く活用できましたか?
当時は導入が難しいと思いました。
そうなんですね
だったんですが、少しずつケア樹もこちらの要望を聞いてくれて、
変更、改善があり使いやすくなっていったんです。
なるほど!
ちなみに当初、どこが使いづらかったんですか?
いくつか例をあげると、介護計画書習慣日課表というのが手入力ができなかったんですが手入力にしてもらいました。
あとは印字の部分がしっかり乗らなかったりした部分や、請求情報が誤請求しやすいんじゃないかと思い提案したとかですかね
ケアマネで言えば利用者管理の編集をするのですが、プリントアウトができなかったのをプリントアウトをできるようにしてもらったり
一番大きかった改善点は、別サービスを使っている同じ利用者の提供表が同期してなかったのを同期してもらえるようにしたことですかね〜
手入力、印字、プリントアウト、同期
どれも介護の仕事に必要不可欠なものばかりですね
他の事業所からも同じような意見があったかも知れないのですが
サービスを直してくれたのは良かったです。
いや〜とっても大事です!
導入はしたが使い難いサービスってあるかと思います。
時間ばかりかかって仕事が進まなくなると「使わなくなったり」して…大変ですよね。
その点、ケア樹はサポートが充実しており
先程のように提案も迅速かつ親身に対応してくれているかと思います。
・事業所様からの「法改正」「運営指導(実地指導)に関わる書類の様式」「操作性能向上」などは要望対応として毎月バージョンアップさせています。
・毎月ユーザー様向けのメルマガなどにより、バージョンアップ内容やセミナーのご案内をしています。
・既存ユーザー様でも「ケア樹iPad専用アプリの操作」を定着させていただくためのオンラインセミナーを開催。
迅速に対応してくれて助かりました。
サポートの充実が導入後の運用に大きく左右されますよね。
貴重なお話しありがとうございます。
では次に「導入の成果」を教えてください。
介護日誌、事故報告書をケア樹にすることで共有時間の削減、ハンコを押す作業がなくなったことですかね。
ハンコは結構多く、施設長・副施設長・相談員・主任・副主任・・・
たくさん押す方いらっしゃいますね…
ここは完全になくなったのですか?
はい。ここはなくなりました
※他の書面では印鑑を使用することはある
すばらしい!
ハンコは概ね毎日、押してましたね。
あとは当時は相談員だったので、フロアまわって申し送りをチェックしていたのもあって、そのラウンド時間はなくなりました。
なるほど。1回のラウンドではどのぐらいまわりますか?
1フロア5分ぐらいですかね。
それが3つあるので1週間に1回15分はラウンド時間でした。
ハンコは概ね毎日、押してましたね。
15分大きいですね。
月に直すと60分の時間ですし、ここが違う時間に使えるって大きいと思います。
もちろん、ラウンドする意味もありますが…
他にもスタッフからはケア樹を導入してよかったという声はありましたか?
共有のしやすさですかね。ケア樹は情報がすぐ見れるんです!
介護日誌、事故報告書をケア樹にすることで共有時間の削減することができました。
また他職種(看護師、栄養士)との情報共有がしやすくなったと思います。
以前は紙で行っていたので場所の把握、保管がバラバラで見るのも大変でした。
紙のノートの時は栄養士が見たいけど介護スタッフと重なってしまうことも
この時にこの情報を見たい…けど、今見れないとなると
バタバタしてしまいますよね〜
ケア樹は情報がクラウドにあるのでどの端末からでも情報が確認できるとこがいいですね!
あとは事故報告書ですが、以前は各部署のものを回覧していた時期がありまして相当の紙を使用していました。
デイサービスで1件事故、特養で3件事故を部署分コピーして回覧、ハンコ。
今ではケア樹内で共有しているので、大分ラクになりました。
コピーをしてまわすのも「人」なので…時間がとられるなんてことも
置いといたら隣の施設にコピーが届くなんてことないですしね笑
ちなみに1ヶ月にどのぐらいまわってきたりするんですか?
多い時は50枚ぐらいはあったかと…5.6つの事業所からそれぞれ来るので
デイとショートで同じ利用者ということもあり確認しないといけない、ということだったんですが…
50枚は大変ですね!
それがケア樹を導入することで情報がクラウドにまとまり
回覧・確認のストレスが減ったことは、大きいですね!
では最後に「ICTや介護ロボット活用で、今後挑戦したいこと」をあれば教えてください。
他社とのデータを連携できることですかね。
例えばバイタル情報などがあるとありがたいなぁと
そうすることによってみんなが集めた情報をケアマネがプランに起こせる。
みんなで情報共有しながら利用者を知っていくことができると、
良いケアができるんじゃないかと思います。
情報の連携が進むと利用者を知ることができ、良いケアに繋がると私も思います。
ケア樹導入で共有がしやすくなり、ペーパーレス、業務軽減にもつながるまさに一石三鳥な成果事例でした。
鈴木さん、ありがとうございました!
ありがとうございました。
役職:特別養護老人ホーム美香苑 施設部長
仕事内容:施設採用人事、労務管理、環境整備全般等
趣味:ギター、家族でゲームする、社会福祉士試験勉強、ジョギング等
佐藤 弦(所属:NPO法人タダカヨ)
2013年から10年介護業界(通所介護、訪問入浴、ショートステイ)で働き
ショートステイでは介護記録、SNS、ICT、ビジネスチャットの導入・運用を担当
現在は、タダカヨのライターとして活動中。
好きなものはネコとカレーライス。
NPO法人タダカヨ
「ITを上手に使って、お金をかけずにより良い介護へ」のビジョンの元、介護業界のIT活用を支援するNPO法人です。
https://mmky310.info/